『陽だまり』の理念

1.「継承語」としての日本語教育

 

  国語教育ではない、国際児にふさわしいカリキュラム宇あ指導法を目的とした継承語教育を

目指します。

 

2.子供の言語と心の発達に配慮する言語教育

 

 国際児には子供たちの言語発達を複言語・複文化の枠組みでとらえ、認知力と言語力の関係やアイデンティティの形成を視野に入れた教育が必要だと考えます。言いかえれば、継承語教育は、子供の言語と心の発達に配慮する言語教育だと言えます。

 

3.国際社会におけるグローバル人材の育成を目指す 

 

 グローバル人材というのは、単に何ヵ国語も話せるということではなく、主体的に考え、自ら行動できる人であり、そのためには、多種多様な価値観を認め、国際感覚を育むことが大切です。

「考える力」は、その子の第一言語(一番強い言語)をしっかり伸ばすことでついてきます。 そして、その考えたことを日本語で表現する力を養います。 このように、高度な現地語力と日本語力を備え、自ら考え主体的に行動することができ、日本とドイツ、さらには日本と世界をつなぐ架け橋となる人材の育成を目指しています。

 

4.人を育てる人間教育

 

 『陽だまり』は、単なる語学教室ではなく、人として大切なことを伝える人間教育の場だと考えています。感謝の気持ちや敬意を持つこと、礼儀やマナーを身に付けること、人を思いやる心などです。また、地球の未来にとって何が大切かということに目を向け、授業や活動の根幹として「食育」「環境問題」「平和教育」を常に念頭に置いています。 知識を得る教室の中での学びだけではなく、様々な「経験」と「交流」を通じて、一人の人間として心身ともに成長し、自身の持つ能力・可能性・視野を広げ、社会の中で多くの人と共に生きていける人になってほしいと願っています。

 

 

『陽だまり』の指導方針

・「日本語を学ばなければいけない」ではなく、「日本語を学びたい」という気持ちを大切に、  

 楽しく勉強できる環境づくりに努める。

 

母語としての日本語ではなく、継承語としての日本語教育を念頭にポイントを絞った授業

 内容、学習効率を考慮した指導方法を行う。

 また、バイリンガル学習者の強みを生かした教授法を工夫する。

 (例:日本語とドイツ語との置き換え、現地語教材の活用など)

 

・言語の背景にある母語社会に関する知識不足を補うために、日本の文化・歴史・地理など  

 多様に広がるテーマの学習や伝統文化・行事の紹介、体験学習などを積極的に取り入れ

 る。

 

・知識の詰め込み学習ではなく、学習者主体の授業形態、自発的に取り組める学習を目指す。(自分で考える力、自尊感覚を育てる。)

 

・年齢と言語力を配慮した学習指導を行う。